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kindle paper whiteを購入して1年半が経ったのでレビュー

kindle paper white
kindle paper white

メリット

1. これ一つで図書館を持ち歩ける。

雑誌やライトな小説など一冊単位の文量が少ないものをよく読む場合、一冊では事足りず沢山持ち歩かなければならないので、そういったときに便利。

2. 片手で読める。満員電車でも読める。

通常、紙媒体の本を読もうとすると、両手でホールドして読まなければならず疲れる。
kindleであれば端末が軽いので片手で済む。
ページめくりも片手の指で済むので全てが片手で完結する。
満員電車で本を読むためのスペースを確保するのは憚られるが、片手だけであればスマホをいじるときと同様のスペースで本を読めるのだ。
電車内の読書時間を増やせるのは嬉しい。

3. kindle端末を忘れても、他端末(携帯, PC)があれば読める。

稀にkindleを忘れてしまうことがある。
そんなときでも大丈夫、携帯にkindleAppを入れておけばいつでも続きから読むことができる。
紙媒体なら忘れたら終了。

4. kindle版だと値段が安いことがままある。

これは「紙・印刷・運搬などのコストが浮いているそうだろうな」と普通に思うが侮るなかれ。
確かに通常の本は-100円ほどの些末な割引額ではあるが、一方でkindle版のみの特大割引セールも存在するのだ。

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kindle割引
特にamazonだと技術書の割引セールが特に多く、その中でもkindleのみの割引の場合がある。
技術者にとっては目から鱗で、-70%の場合もちょびちょびあるので嬉しい。

5. kindle unlimitedで特定の雑誌、小説を月幾らで読める。

月700円程度でamazon側がセレクトした小説、漫画、雑誌を際限なく無料で読める。
雑誌の更新頻度半端ないってぇぇえ。

半端ないって
半端ないって

6. 本をなくすことがない。

毎月多くの量を読んでいるといつのまにか積読本が消失していることがあるので、そういったことがないクラウド保存最高。

7. 引っ越しの時に楽

(1)の要素だが、大きな要素なので改めて記載。
読書家で引っ越しが多い・転勤が多い人にとって、本を持ち運ぶのは億劫以外の何者でもない。
引っ越しのとき、わざわざダンボールに詰めて運ぶ必要がないので本当に楽だ。

8. スーパー軽い

205gなので持つ腕に負担がない。
ずっと片手で持っていられる。

デメリット

1. 本を三次元的に認識することができない。

本は三次元的に読むものだ。
例えば、「本の後半にぐっとくる場面があったんだよなぁ、またあの場面を読みたいなぁ」となったときに、紙媒体の本であれば、明確ではなくともだいたいのページを指で覚えているのですぐその場所まで飛ぶことができる。
しかし、kindleではしおり機能を使えるものの、それは読んでた時に重要と思った点だけに使える機能。 ふと思いついたときは、そりゃもう大変。。
小説のようなストーリー性のあるものであればまだマシだが、専門書などリファレンス用に扱う本だと尚更。

2. 図表とテキストを照らし合わすのが大変

「右図の〜」とか「グラフ1が〜」とかの右図、グラフが同ページに収められていないときが多い。
紙媒体であれば読みやすいようにデザインされているが、kindleだと画面の都合上で途中でカットされて表示されるので照らし合わせにくい。

3. 紙ざわりを味わえない。

もちろんペラペラ感は得られない。

4. コレクション性がない。

読んだ本を本棚に保存しておきたいという方には絶対に向いていない。昔読んだ本はページネーションでどんどん後ろになっていくので、目につくことはなくなり、少し寂しい気持ちもする。

コレクション
コレクション

5. 複数書籍を開きたいときに使えない。

kindleには複数書籍を並べて開く動作がない。そのために複数書籍を開くためにはいちいち切り替える必要がある。
これは不便だ。なので、リファレンスや教材目的の書物であれば紙媒体の本をおすすめする。

6. 貸し借りができない

おすすめの本!というのは友人に紹介したくなるもの。
なんだったら布教活動の一環であげちゃってもいい!
そうはいかない。本を横流しにしがちな人には向かない。

論文評価

情報処理学会の『表示媒体が文章理解と記憶に及ぼす影響ー電子書籍端末と紙媒体の比較ー』という2012年の研究論文によると比較実験の結果より以下のように結論づけている。

(1).読み速度の結果,説明的文章では,iPadの方が紙より早く読むことができる.
(2).記憶テストの結果,説明的文章では,紙の方がiPadよりも記憶成績がよい.
(3).理解テストの結果,文学的文章と説明的文章のいずれも,紙の方がiPadよりも理解成績がよい.

紙媒体の方が総合的に優れていると結論づけられているが、一方で考察では実験では測れないこれまでの経験値について着目している。

しかしながら,これをもってただちに電子書籍端末が学習に不向きとすることは早計だろう.電子書籍端末はあくまで新しいメディアであり,紙との読み慣れの差は比較にならないほど大きいことを考慮する必要がある.

読み慣れの差がこの研究に影響を及ぼしていることを考慮に入れる必要があると述べている。
つまり、読み慣れを電子媒体に適正化することで電子媒体による理解度が紙媒体とほぼ同等になる可能性を示している。
ただし、これまでに幼少期から慣れ親しんだ紙媒体での読み慣れを一朝一夕に超えられるはずがないのは当然のこと。
小説などのストーリーものは電子媒体で読み、教材や専門書などの理解を強いる書物に関しては紙媒体で読むという使い分けスタイルがいいのではないかと思う。

まとめ

小説・雑誌大好き人間は買った方がいい

参考文献

小林亮太, 池内淳, 表示媒体が文章理解と記憶に及ぼす影響, 情報処理学会研究報告 2012, no. 29