2020本屋大賞ノミネート作『線は、僕を描く』 ADHDな感想
技術書やビジネス書にどっぷりと使っていたので、たまには小説でも読むかと思い、本屋にぶらりと立ち寄った。
ぼんやりと小説コーナーの平積みを見ている中で、本書の帯に書かれている「なにかを作り出す人に響く一途さ。一歩踏み出す勇気の書」が目に留まり、特に中身も見ずに購入した。
やっべ、なろう系か!?
主人公の大学生、青山が友人の手伝いで水墨画展の力仕事を頼まれる、仕事の休憩時間に名もしれぬ老人に声をかけられ、展示してある水墨画の感想を問われる。主人公が水墨画素人ながら思ったことを正直に述べると、老人は「水墨画家顔負けのすごい目を持っているね」「慧眼だ」と褒める。さらに老人と会話を続けていると、遠くから「お祖父ちゃん」と呼ぶ声、すると見たこともないほどの美女が現れた。美女は、青山を警戒している雰囲気だ。
理由なくわけもわからぬまま美女に詰められる主人公、そんな中で「君を内弟子にしよう」と正体不明の老人がのたまう。「そういえば名乗ってなかったね、私が篠田湖山だ」、その老人、実は水墨画界の巨匠の篠田湖山先生であった。美女は孫の千瑛で、千瑛が警戒していた理由は、主人公が不純な目的で巨匠に近く不当な輩に見えたからであった。
ここまで僅か30ページ。怒涛のストーリー展開である。
平凡な大学生、隠し持つ才能。
突然の爺、業界の超一流。
爺の孫、超絶美人。
ヤッチマッタ。王道中の王道のなろう構成やんけ。
さらに続けて読み進めると、おちゃらけた変な親友ポジとかわいくて快活な女友人まで出てくる始末。
やばい、時間の無駄かもしれない、ここでやめるべきかと思ったが、「白黒つけない大人な相槌」言葉選びのセンスや途中途中で挿入される水墨画に関する表現が素晴らしく、まるで自分が水墨画を見ていると錯覚するかのように、ありありと脳内で水墨画をイメージできて快感だったので読み進めた。
水墨画シーンの多さ
最初に出てくる水墨画の表現シーンがp21の5行目から「高い山があり雲がもやっとしたような、よくある構図の水墨画ではなくて、みずみずしい花があり...」とはじまり、水墨画の魅力を文章ながら詳細に映し出していて、水墨画を現実に見ているような気持ちになる。水墨画の炭の擦り方や描き方、作品完成までの流れが大変詳細に書かれていたので、「監修の人すごくね」と思って本書の作品詳細を調べたところ、まさかの作家の砥上裕將さん自身が水墨画家だったので驚いた。水墨画家、兼作家?それとも作家、兼水墨画家?wikipediaを見ただけだとわからなかったので、更に少し調べると本職はどうやら水墨画家の方らしい。
www.bookbang.jp
水墨画に関してゼロ知識だったので、水墨画の基本の春蘭・竹・梅・菊からなる四君子の解説が面白く、なるほど、水墨画はそういった観点が基礎としてあるんだなと感心した。
四君子はそれぞれが君子の理想の姿そのものを描いてもいるんだ。たとえば、竹なら真っすぐスタッと立っていて、折れずに柔軟というところが君子の姿、それと君子の怒りの姿だという説もある。
p.162 11行目
四君子を用いて水墨画占いみたいなものがあってもいいかもしれない。占い師(水墨画家)が占われたい人の話を聞いて、その人となりを表した水墨画を描く。例えば、孤高に生きるデザイナーみたいな人だったら春蘭を描いて渡す、みたいなハリーポッターの組み分けみたいな"組み分け水墨画占い"があったら一度行って見たいと思う。30min、4000円かなぁ。マッサージと同じ価格帯くらい?
伏線回収
本書にはちょいちょい伏線が仕込まれている。
冒頭、p.9の西濱さんの「一本、一本が勝負だよな」。
湖山先生が入院中のお見舞いで最初の内弟子にするシーンの伏線回収がある。
「最初に見たときにすぐに分かったよ。本当に孤独な哀しい瞳をした若者だと思った。まるでかつての私を見てるようだった」
... 中略 ...
「私は、君と千瑛との勝負も、君が優れた水墨画家になるかならないかなんて、そんなこともどうだっていい。君が生きる意味を見出して、この世界にある本当に素晴らしいものに気づいてくれれば、それだけでいい。私にはただ、それを伝えるすべが、水墨しかなかったんだよ。あのときの私に与えられたものを、私は君に与えようと思ったんだ」
冒頭のありきたりでつまらない展開だと思っていた内容の理由が判明する。湖山先生はかつての自分の孤独感を青山の瞳から感じ、青山を救い出そうと考えたのだ。つまり、最初の場面での「水墨画家顔負けのすごい目を持っているね」は、そのままの意味の水墨画の評価に優れた"すごい目"ではなく、孤独と絶望に打ちひしがれてどうしようもない状態の哀しい目であって、それを直接に言わずに救いの手を差し伸べた湖山先生に感動した。と同時に、短絡的になろう系と判定した自分を恥じた。
見るということ
伏線回収、うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
と本書に熱をあげているときに、ふと疑問、そういや「目」に関する記述やたら多くね?と気づく。
湖山先生が「目を細める」シーンは複数回に渡って登場する。目を細めるのは湖山先生の特徴で、弟子の描いた絵を見るときや深い会話の中で目を細める。そんな湖山先生を筆頭に、登場人物の感情表現は目で行われている気がするので、冒頭6〜32ページまでの27ページ分の目の表現に関する語句を数えてみたら、66回もの目に関する表現が使われていた。
Page | Line | Name | Content |
---|---|---|---|
7 | 16 | 青山 | 見て見ぬ振りをすることもできない気持ち |
11 | 1 | 西濱 | なんとも言えない表情で目を細めた。 |
12 | 7 | 西濱 | やりたいことさえ見つかれば |
14 | 10 | 青山 | どう答えていいかわからず、古前君をじっと見ていた。 |
15 | 7 | 西濱 | 嬉しそうに彼らを眺めて |
15 | 13 | 西濱 | 展示を見て帰る? |
15 | 14 | 青山 | 見せてもらおうかなと思いまして |
16 | 10 | 湖山 | あたりを見まわして |
16 | 16 | 青山 | とても元気そうに見える |
16 | 17 | 湖山 | おもしろいものを見つけたような目で |
17 | 19 | 青山・湖山 | 僕と老人はふいに目を合わせた。老人は嬉しそうに微笑んでいた。 |
18 | 6 | 青山 | これまで一度も目にしたことがない。 |
18 | 13 | 青山 | 部屋の隅に置いてあった箱に目が行くと |
19 | 1 | 湖山 | 老人は視線をあげてこちらを見た。僕の手元を見ていて |
19 | 9 | 青山 | 僕は自分の手を不思議な気持ちで見た |
19 | 12 | 青山 | なんとなく右手の箸を見ながら答えた |
20 | 1 | 湖山 | 会場を見にいこうか |
20 | 11 | 老人たち | お互いを見て微笑み合い |
20 | 15 | 青山 | まったくのモノトーンで描かれた絵のほうが明らかに目を惹いた。 |
21 | 1 | 青山 | 視線が吸い込まれていくのがわかった |
21 | 3 | 青山 | 水墨画なんてまともに眺めたことはなかった |
21 | 8 | 青山 | 目は描かれたものへと吸い込まれ |
21 | 11 | 青山 | 僕がとくに目を惹かれたのは |
21 | 14 | 青山 | シンプルなものなのにどうしてこんなにも目が留まるのだろう |
21 | 17 | 青山 | 水墨画なんてたぶんはじめて見ました |
21 | 19 | 湖山 | ゆっくり見ていこうよ |
22 | 5 | 湖山 | すごい目を持っているね |
22 | 16 | 湖山 | ほんの少し目を細めてうなずき |
23 | 11 | 青山 | 真っ黒なはずの花が真っ赤に見えた |
23 | 19 | 青山 | 赤い色を見ている感覚で隅の黒い色を見ています |
24 | 2 | 湖山 | 目が色に導かれていくよね |
24 | 3 | 青山 | ぼくはじっと絵を眺めた |
24 | 5 | 青山 | その赤を見ていると |
24 | 14 | 青山 | 赤しか見えない |
25 | 5 | 青山 | 猫みたいに目つきがものすごく鋭くて |
25 | 13 | 青山 | あたりに目を凝らしたが |
25 | 17 | 湖山 | 慧眼だね |
26 | 4 | 青山 | 見たこともないほどの美女 |
26 | 12 | 千瑛 | うさん臭い奴を見る目で見つめた |
26 | 15 | 青山 | いぶかしげな目で睨まれている |
27 | 3 | 湖山 | 若いのにすばらしい目を持っている |
27 | 5 | 青山 | あまり見つめていると |
27 | 6 | 青山 | まったく信じられない、という目で絵と彼女を交互に眺めると |
27 | 7 | 千瑛 | 視線はさっきよりも冷たくなった |
27 | 8 | 千瑛 | すばらしい観察眼の人 |
27 | 10 | 千瑛 | うさん臭そうに彼女は僕を見ていた。 |
27 | 11 | 千瑛 | お目汚しにならなければよかった |
27 | 13 | 千瑛 | 警戒心に拒絶感が加味された鋭い目 |
28 | 6 | 青山 | 花以外は何も見えなくなりました |
28 | 8 | 青山 | 鋭い瞳で突き殺されてしまう |
28 | 11 | 青山 | もっとも強く目を惹いた |
28 | 12 | 千瑛 | 単にこちらを眺めていた、僕の目を見て... |
28 | 18 | 千瑛 | さっきよりもずっと強い目で僕を睨んだ |
28 | 19 | 青山 | 僕は思わず彼女と目を合わせた。その視線に気圧されて僕は言葉が止まった。 |
29 | 10 | 湖山 | めんどうを見て |
30 | 2 | 青山 | 僕は思わず老人を見た |
30 | 6 | 青山・千瑛 | 僕と彼女は老人を見た |
30 | 12 | 千瑛 | 彼女の大きな瞳はほんの少しだけ丸くなった |
30 | 17 | 千瑛 | 彼女は大きく目を見開いた |
31 | 2 | 千瑛 | 彼女は老人を見た |
31 | 5 | 湖山 | これだけの目を持っている学生さんだ。目が届くところにしか... |
31 | 11 | 千瑛 | 彼女の瞳は、怒りで燃え上がった |
31 | 12 | 湖山 | 孫とのやりとりを楽しんでいるようにも見える |
31 | 15 | 青山 | いっしょに絵を眺めて話をしている |
32 | 16 | 千瑛 | 千瑛の不機嫌そうな鋭い視線がお祖父ちゃんと僕に突き刺さっていた |
32 | 18 | 千瑛 | 千瑛は既に勝ち誇った目で僕を見ていた |
特に、20ページ目に水墨画展の会場入りをしてからは、13ページの中で50回も多用されていた。1ページあたり3.85回の「目」が登場する。ほとんどの1ページが20行以内に収まるので、20行のうち4行分は「目」の表現に占められていると思えば、常軌を逸した出現頻度であることがわかる。これほどまでに登場人物の視線を詳細に描いた作品は他に類を見ないだろう。
読み直すうちに気づいたのが、作者は意図して「見」の漢字変換を行なっており、p16,8の「誰もみつからなかった」では変換を行なっていない。「見」を集中して物事の真意を見定めるときの表現として用いているのだろう。つまり、青山は序盤から、水墨画を「見」る力が備わっていたのかもしれない。そう考えると、湖山先生の「水墨画家顔負けのすごい目を持っているね」も嘘ではないのかもしれない。
友人の古前も眼を持つ?
その理屈で言えば、古前の「チア部の女子の太ももを見るためだ」のガチ度がひしひしと伝わってくる。古前にとっての見るは、大学の頂から自分の居場所を眺めることであり、また、視点を変えることの重要性を冒頭の学食のシーンで青山に説いているので、青山にとっては古前も見ることを教えた師匠の一人である。
古前がサングラスを始終かけているのは、人よりも見えすぎてしまうが故に、情報の彩度を落とそうとしたのではないだろうか。古前がサングラスを外したのは、千瑛とその作品を見つめるときで、そのときの目を「つぶらな瞳」と表現していた。実は、古前も「曇りまなき眼」の持ち主の一人なのではないか。
青山の隠れた性格
青山は千瑛のことをはじめは、彼女と表現していたが、湖山が勝負させると言った瞬間に、千瑛に変わった。これはライバルとして千瑛を瞬時に認識したからではないだろうか。口では、「無理っすよ」なんて言っているけれど、本心は勝ちたいと思っているから千瑛という呼び方に変わったのかと思う。闘争を避けそうな文学青年っぽいが青山はわりかし喧嘩っ早い性格なのかもしれない。
強い好々爺系作品
僕は好々爺系作品が好きだ。というより、バカみたいに強い好々爺が好きだ。『剣客商売』の小兵衛、『スターウォーズ』のヨーダ、『嘘喰い』の夜行 妃古壱。戦闘力の高いおじいちゃんって憧れる。
湖山先生は、ヨーダ系爺さんに感じた。強いジジイやお世話になったジジイが衰弱して入院するというのは、ありがちなシチュエーションだと思ったが、「師匠の死を乗り越える」のシーンは本作に盛り込まれていなかった。湖山先生が死んで、主人公覚醒or作品完成からの「この姿(作品)を見せたかった。。。」までの流れを予想していたけれど、空振りに終わった。
主人公、オーバーパワーちゃうか
なんとこの小説の主人公、水墨画を初めて一年ちょいで水墨画の権威ともいえる賞を受賞してしまう。いやーやりすぎちゃいまんねん。ストーリーはジャンプ漫画に近く、やりすぎ感が否めない。あらすじをざっと洗うと以下の形だ。
- 展示会へ行ったら、水墨画権威の爺Aに認められて弟子になる。
- 爺の孫娘、千瑛、めちゃ美人。
- おちゃらけ系だけど本質見抜く男友とちょっと真面目なロリかわ系女友の2人の友人を持つ。
- 爺の弟子2人、一人が技巧派、一人が感情派。様々な指導をつけてもらう。
- 学園祭で展示会を開き、学内でも人気者へ。学内でサークルも作り、合コンも行う。
- 友人2人が付き合いだす。
- 爺Aの友人の水墨画権威の爺Bにも認められる。
- 一人で特訓シーン、自室に引きこもり水墨画に没頭。
- 爺A、入院。爺A、思い出を語る。
- 一年ほどで権威的大会で受賞、俺は連綿と続く水墨画の流れの一人だ!
列挙するとやりすぎが強調されてしまうのでよくないけれど、特に誇張的表現はせずにそのまま書いた。学内でも人気者になっちゃうのは、おなじみの『進研ゼミ』漫画が代表するパターンで、やりすぎに拍車をかけている。それと、主人公の水墨画への適性は、一年ほどで受賞しちゃうことを鑑みれば、『スラムダンク』の赤木のバスケへの適性と同等レベルで、身長186cmで最初からダンクシュートできる跳躍力のような天賦の才を備えている。
王道パターン盛り盛りとはいえ、読者を退屈させない爽快なストーリー構成・展開の早さ、かつ水墨画をテーマにしているので、漫画やアニメなどの視覚的なコンテンツとの相性が抜群にいいと思ったら、コミカライズされていたので、いつか読んで見ようと思う。
まとめ
ジャンプ漫画のような爽快なストーリー構成になっているので、退屈せずに一気に読了まで突き進むとおもう。読み始めると止まらない、本屋の隣のカフェに腰を据えてから2時間後には読了していた。水墨画に関する情報が詳細に描かれているので、没入感がすごく、「あーこんな風な水墨画を千瑛は描いたんだろうなぁ」と脳内再生余裕なので心地がいい。また、水墨画を少し知ることができたと思う。これは四君子などの座学的な話のみを意味しているのではなく、「風景画家は水墨画の余白を気にする」や「水墨画家は心に宇宙をもって描く」などを知ることによって、今後に水墨画をみたときに、この画家は何を心に想って描いたのだろうという視点を気にかけることだろう。
12月に武蔵野美術大学のシデの卒展を見に行ったときにセッションが開かれていて、そこで「デザインの逆算」というキーワードについて話されていた。デザインの逆算とは、例えば、電車のつり革広告をみたときに、「広告デザイナーは何をアピールしたくてコンテンツをこのように配置したのか」「その配置・配色をすることで本当にアピールできるのか」「本当にこうしたかったのか、上からの指示に嫌々従ったのではないか」「コピーライターはどうしてこの言葉を選び、倒置にしたのか」「点と丸の位置は正しいのか、強調のためにあえてずらしたのか」「何枚広告を置いたら効果があるのか、車内だけなのか他とも併用しているのか」を考えることであり、通勤中に目にする小さな広告一つから広告に携わった人の背景を考えて、その意思を汲み取ることとしていた。すなわち、デザインとは紙ぺらの上でのインキの配色・構成の定義を超えて、関わるものすべてを示す言葉なのである。
広辞苑で「デザイン」を引いた。
デザイン【design】
①下絵。素描。図案。
②意匠計画。製品の材質・機能および美的造形性などの諸要素と、技術・生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画。「建築―」「衣服を―する
「総合的造形計画」とあり、なるほど、定義済みのことと同じ意味を再定義していたので、少し居丈高だった態度が恥ずかしい。通常、デザイナーと言えば、イラストレーターやフォトショップを想定しがちだが、言葉を付け足して都市デザインやソフトウェアデザインといえば、情報を付け足して限定的にしているにも関わらず、含有する意味合いが広がるので面白い。
本書は、描くことで成長する主人公を軸にストーリーを進めているけれど、描くことと同等に見ることにも重点を置いている。登場人物の心情の機微を発言の内容よりも目の雰囲気を通じて表している。また、肉体的な目だけではなく、作品を視る・心の内を視るのように洞察力をもとめる精神的な眼も大事にしている。師匠の作品の模倣から卒業して、自分は何を描きたいのかを見つめ直すシーンでは、自分が描きたいことをはっきりさせるべく、葛藤の中で自分との対話を繰り返す。帯に書いてある「なにかを作り出す人に響く一途さ。一歩踏み出す勇気の書」の意味が伝わった。いま何がしたいかわからない人やこれから何をしていきたいかわからない、進路に悩む学生へオススメしたい一冊。この作品を読んでからしばらくの間は、目を細めて感情の喜憂を表現することに意識的になるに違いない。
これを見た瞬間に「おおお」と思う人は多いのでは。目で読み取る日本人と口元で読み取る欧米人。 pic.twitter.com/TNs5RXaj2V
— Munechika Nishida (@mnishi41) July 29, 2018